今日のありがとう 2022年10月2日

まめまる母
今日のありがとう
先週、先々週と実家に行けなかった私。
母が寂しがっていると聞いて、今週は行ってやらねば・・・と思っておりました。だもんで、今朝はさっさと掃除洗濯を済ませて、実家に行くつもりで準備を整て化粧を始めた私。
ふと開け放った窓から秋風の匂い感じ外を見れば、薄い水色に白い雲が横に2すじ。
あぁ、なんて良い天気だなんだ。

爽やかそうではないか。
運動会日和ってこんな日の事じゃないの?
もう10月だもん、運動会日和のはずだよね。
確か昔は10月10日が体育の日だったけど、今は違うのよねぇ。
10月と言えば、果物狩りに黒豆狩り・・・。
楽しいねぇ、等とうすい水色を見ながら1人脳内で会話が広がる。脳内で会話をしていると、だったら母を連れてどこかに行けば良いじゃない?と声がする。
そうだ、そうだ。
実家に行くのは母の様子をうかがう為。
元気な事が確認できれば外であっても構わない。
差し迫って実家で用事が無さそうだったので、ならば、お出掛けしようと急に思い立った。
とは言え、今思いついて、決行は今日の話。
母の体調が悪ければ行けない。
電車かバスで行けて、近くにご飯屋さんが有って、少し運動になって、母の気持ちが晴れそうなところ・・・。
行けるとなったら、どこにしようか?と考えた。
そして、「体調が良ければ、須磨寺に行きませんか?」とメールしてみた。
「今日は体調が良いので、行ってみたいです」速攻で返事が帰って来た。
良い感触。
あわてて、待ち合わせの時間と場所を決めて連絡する。
ところが、「一人で最寄り駅(JR須磨駅)まで行く自信がない」と申される。
そうかそうか。
大抵、出掛ける時は車で送ってもらえるもんねぇ。
けれど、残念な事に私と二人なら移動手段は電車かバス。
ならば、深窓の母をお迎えに馳せ参じる事になった。

母が自信を持って出て来れるのはJR神戸駅までだと言う。
結局、神戸駅で待ち合わせて一緒に行くことにした。待ち合わせは11時30分。
10分程早めに着いたので、コンビニでお茶でも買いましょう・・・と思いきや、既に母が到着していて、しかも壁にもたれて新聞を読んでいる。
「おはよっ」
「早くに着いたんやね?」
「うん。でもさっき着いたばっかり」
「お茶でも買っていく?」
「買ったよ2人分」
「新聞も?」
「うんうん」
へぇ、随分早く到着したんだなぁ・・・。
遠足に行く小学生のような、ウキウキした母に笑ってしまいそうになる。
笑顔の母を連れて、電車に揺られて須磨駅まで。
そして徒歩でやや上り傾斜の道を須磨寺まで。
朝は爽やかな秋風を感じたはずなんだけど、今日の神戸は暑かった。
途中で休憩しながらトボトボ歩く。
健康な成人なら10分程の道のりを倍の時間を掛けて門前にたどり着いたときは、母の顔に後悔の二文字がにじむ。
「タクシーに乗ってこれば良かった・・」
そうかそうか。
80代の透析患者だもんね。
ちょっと無理だったか・・・。
ところが、境内に入った途端元気を取り戻した母。
徐に斜め掛けにしていたポシェットから、5センチ四方位の布製の巾着を取り出した。
何やらパンパン。
「お賽銭をいっぱい持ってきた」(^▽^)/
お賽銭にしては、凄い量・・・。
「小銭が沢山有ってね。丁度良いから持ってきた」
まぁ良いか・・・。
「じゃ、沢山お賽銭出来るね」
「うん」
何とも無邪気。
須磨寺は真言宗須磨寺派の本山。
入り口に有る龍華橋から本堂まで130m、奥の院迄800m、納骨堂が有る青葉殿まで400mという広さ。
平敦盛愛用の「青葉の笛」「弁慶の鐘」「敦盛首塚」「義経腰掛の松」等多数の重宝や史跡が有る。
しかも、源平のロマンを偲び訪れる文人も多く句碑や歌碑も点在している。
なかなか見どころ満載で広いお寺なのだった。
全体図を確認し、まず本堂にお参り。
ところがそこで衝撃の事実が・・・。
なんとお賽銭用の巾着を開けて出てきたのは、数珠つなぎになった五円。
そして、シルバーに輝く1銭と5銭の硬貨。
えっ?

「ちょっと。5円は良いけど、この白い奴は古銭よ」
「5円と1円じゃない?」
「いやいや、5円と古銭」
「まぁ良いか・・・」
「いやいや、良くないわっ。古銭を入れたらお寺に迷惑だわ」
「そうなの?」
「多分。だって、貰っても困るもん」
「そうか。じゃ、入れれないね」
「だね。5円だけにしようか?」
「そうしよう」
賽銭箱に古銭を入れようとする母をなだめて回収した。
あぁ、びっくりした。
それにしても、どこに有ったのだろう・・・古銭。
その後は、順調に鐘を突き、頭が良くなると言う福禄寿の頭を撫で、5猿の仕掛けを楽しんだ。
スケッチや水彩画を楽しむ人々、法要のブラックフォーマルの集団、私達のような観光客。
思いの外沢山の人でにぎわっていた。
流石に奥の院迄は行けなかったけれど、ゆっくりと休憩しながら軽く一周して、母の気が済んだところで終了にした。時計を見れば、13時半を過ぎている。
次はお昼ご飯を食べることにした。
お目当ては、「志らはま寿司」。
あなごの押しずしで有名なお店。


あなごが好きな母が気に入ってくれると良いなぁと選んだ。帰りは再び母のテリトリー迄送って行く。
電車の中、何度も「今日はありがとう」と繰り返す。
そんなに喜んでもらえたら、行った甲斐が有りました。

それにしても、古銭・・・。
お寿司屋さんで母に返却して「取り合えず、しまっておいて」と伝えたけれど、いつかまた忘れた頃に不意打ちのように登場して、誰かを驚かすことになるんだろうな。
想像したら、ちょっと笑えた。

今日の晩御飯

お寿司

あなごのお寿司を山彦さんのお土産に

日のお買い物
無し

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