今日のありがとう　2022年8月26日

今日のありがとう

幸運の神様はお花が好きらしいと聞いて、先月末に、門扉の内側に置くお花を購入した。

今まで花のお世話をする気力が無く、殺風景だった。
毎日水やりししたり、害虫駆除したり、肥料をあげたり。
考えるだけでうんざりしてしまい、植木を見ても心躍るような感性が死んでしまっていた。
ところが、実家の母はお花が大好きで。
実家は、今も昔も、屋内にも屋外にも花が溢れている。
父が亡くなってから、母が寂しがるので、週に一度は行くようになった。
すると、当然毎週、「母の花壇」を見ることになる。
体調が合悪いと、水やりだけでも大変だろうと想像するけれど、母は花の世話をしていると元気になると断言する。
「へぇ、好きな人はそんなもんなんだねぇ」などと、感心しきりではあったけれど自分では植木が欲しいと思わなかった。
兎に角、お世話が面倒で嫌だった。
けれど、退職して2年たち、ようやく花を愛でる気分になって来た。
よくよく思い返せば、結婚してすぐの頃は花やハーブを植えていたっけ。
忘れていたけれど、元来、好きだったのかもしれない。

花を植えよう。
そう思ってお店に買いに行った。
赤、青、黄・・・。
色が溢れ、花の匂いと土の匂いがして、眩暈がした。
色と匂いから逃れるように隅っこに避難した。
と、そこには「処分品」が有った。

キンギョソウ、日日草、ペチュニア、ハイビスカス、サルビア、キキョウ・・・。
沢山の見切り品が有った。
「見切り」の文字を見て、切なくなった。
そして、突然見切られた花を家にお迎えしたくなったのだった。
予定では、夏らしいデザインで寄せ植えになっている物を選ぶつもりだったのに。
何となく今は弱っていても、大事にお世話すれば再び元気を取り戻し、幸せを呼び込んでくれるような気がした。
立派で、威勢よく茂っている花より、心惹かれてしまったのだった。
白と紫のスタンダードなペチュニアを１株ずつ買った。
1株33円(税込み)だった。
2つで66円の幸せを抱えて帰宅し、プランターに植え替えた。
我が家のベランダには、うー様用のプランターが有る。
うー様の猫草を種から育てているのだ。
土は、それ様の物を拝借した。

あれから約1か月・・・。

少し大きくなって、毎日3個から10個くらいの花を咲かせて、私を楽しませてくれるようになった。
無関心だった私ですら、けなげに毎日花を咲かせる姿を見ると、こんなに楽しい気分になるのだ。
お花が好きな幸運の神様は、きっと喜んで我が家に入って来てくれるに違いない。