今日の晩御飯 2022年2月12日

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森博嗣氏「お金の減らし方」
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お金の減らし方 (SB新書) [ 森 博嗣 ]
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お金の増やし方という内容の本は沢山あるけど、本書は減らし方の本。
「貯め方」では無く「使い方」の本。
著者は元々某国立大学の工学部助教授だったが、「庭に自分が乗って遊べる鉄道を建設する」夢を叶えるためにお金が必要で、アルバイトとして小説を書き、才能が認められて作家になった方である。
小説家として収入が増えたので、広い土地を購入し夢を叶えた。
現在は日に1時間程度執筆をつづけているそうだ。
実は、私も中学生の頃は近い夢を持っていた。
私の夢は、大きな庭は想定していない。
「一戸建ての家のぐるりに2階の窓と同じ高さのレールを敷いて、そこを木製のトロッコを走らせたい」と言うものだった。
トロッコのイメージは、木製のおもちゃで赤青黄色とカラフルな3連。
ディズニーや童話に出てきそうな、メルヘンチックなトロッコだった。
夢の中では、シャボン玉や風船と言ったアイテムもあしらわれていたから、森氏と比べるとふんわりしていて具体性も無く、かなり頭がお花畑。
大きさは、当然、自分が乗ることを想定した物である。

鉄道マニアどころか、特に乗り物好きでも無かった私が、どうしてそんな夢を持っていたのかは分からないけど、ジェットコースターにでも感化されたのかな?と思う。

 

そんな夢を昔々、持っていたことなんてすっかり忘れていた。
映像やイメージばかりで、実行するための具体的な方法にまで考えが及ばず、まして努力や工夫をすることも無く、すっかり忘れてしまっていた。
ケド、この本を読んで、自分と同じような事を考えていた人がいたことにびっくりし、森氏が実際夢を叶えてしまった事に2度びっくりした。

 

夢を実現する情熱、能力、才能、財力(これは「夢を叶えるために小説を書くと言うアルバイトをしたら、上手く行った」とさらっと書いてあるが、苦労と言っても言い過ぎではない程、睡眠時間を削って本業と執筆活動を両立させていたことが分かる)、諦めない根気等、沢山の能力が発揮されて実現しのだろうが、本当に庭に鉄道を走らせて自分で乗る奴がいるなんて・・・、と衝撃的だった。

 

本書は、森氏が夢を叶えるために、どんなものを節約し、どんなところにお金を使うようしているか?というポリシーが書いてあるのだけれど、共感しまくりで笑ってしまった。
彼は結婚した時に、奥様にお金の使い方に関する方針を伝えるのだけれど、
①「欲しい物は何でも買えばよい。でも必要なものは出来るだけ我慢する事」
②「どんなに貧乏でも、収入の1割を自分の趣味に使うから奥様にも1割を使うようにしなさい。残りの8割で生活を維持していこう」
食事や衣類には関心が無いから、質素なもので十分。お金がないなら我慢しよう。
必要なものは出来るだけ我慢して、貯金しよう。
ケド、欲しいと思うもの、興味が有る物には収入の1割は死守しよう。
そう言ったと書いてある。
そういう事なのだ。一般的には、衣食住に関するものは必要な物、必ず要るのだからお金を使おう。反対に、欲しい物は、あくまで趣味で有って生きてい行くのに無くても全く困らない物だから、我慢しようとなりがちだから、変わっている人と言えば変わってる人なんだろう。
ケド、私は共感した。

 

また、「欲しい物や使いたいものにしかお金を使わない」とも言う。
これは、当たり前だと思うが、今の世の中はそうではない。
「僕から言わせると、大勢の人は自分の為にお金を使っていない。誰か他人に見せるために使っている」
「自分には人に羨ましいと思われたいと言う感情が無い。ここが違うところだろう」とも言う。
これについても、激しく同意した。

 

森氏の考えに共感して同意して、そして私は大いに反省した。
反省は、「私は自分の欲望に蓋をし過ぎたなぁ」だった。
蓋をしなかったとしても、森氏のような才能や情熱は一切無いから、トロッコを含め私の夢の数々は実現しなかっただろうけれど、興味が有る事、好きな事に時間もお金も使わない人生を過ごしたら、興味が有る事や好きな事自体を見失ってしまった。
好きな物や、楽しいことが自分で分からなくなってしまった。
自分が何をしている時が一番幸せなのか?分からなくなってしまった。
無気力になってしまった。
幸せでなくなった。

一方で、こうとも思う。
森氏のポリシーは面白い。
ただ、よくよく考えると割と普通。
一般的にお小遣いが収入の1割だと言われても、「へぇ、そうなんだね」で終わる。
例えば30万円の収入で3万円。
サラリーマンのお父さんのお小遣いとしては至って普通。
但し、奥様も同じ3万円、となると話は違う。
共働きで、同じくらい収入が有れば話は別だけれど、専業主婦やパートさんなら、ご主人様は3万円でも、奥様は2万円だったり1万円だったりが多いように思う。
家事や育児や介護に勤しんでいるのだから、本当はおかしいと思うけれど。
森氏は奥様にも1割を死守するように伝えている。
が、実は彼の奥様は自分に割り当てられた1割を自分の為には使っていない。
子供さんの学校の費用や交際費に充てている。
結局自分の趣味の為に使っていたのは森氏本人だけ。
御主人が3万円のお小遣いで奥様が1万円の家庭と実情は変わらない。
そして、残りの8割はちゃんと生活するために使われて、しっかり貯蓄もされている。
だったら、めちゃ普通。
そんな家庭は山ほど有る。結局森氏が、自分が死守した収入の1割のお小遣いの中で、自分が好きな事や物に投資したら、スキルになって大きなリターンが戻ってきたと言う「自己投資の話」と思えば納得出来る。
しかも、「線路をのばしたい」はしたいことだけれど、「小説を書く」は決して好きでも無ければ、才能も無い、好きな事をするためのお金を得る手段だったから、自分が書きたいものではなく読者の希望に沿った求められる作品を書いたと言っている。
小説家になったら、庭園鉄道関係の仕事が来たし、模型飛行機好きのスキルが小説を書くために役立ったとも言っている。
投資の対象、即ち「好きな事」が、ギャンブルやお酒、飲み屋のお姉さん、ゲームの課金、たばこ等のようにリターンとして返ってきにくい物ではなく、お金を生みやすい物、リターンとして返ってきやすい物や事で、尚且つ戦略的だったということ。
そして、それは他人に見せるため、羨ましいと思われるために使うのではなくて、自分の欲望を満たす為にしか使わなかったというだけの事。

 

そうなのだ、ちゃんと働いて収入の8割で生活し貯蓄もする。
1割の中で工夫して、自分の欲しい物や自分がしたいことに使う。
他人に見せるためや羨ましいと思われるために使うのではなく、楽しみに使う。
自分が好きな事は、浪費で未来につながらなさそうな物かもしれない。
ケド、好きな事を追求すれば、リターンにつながる可能性は有る。
繋がらなくても、幸せな時間が得られる。
1割の金額で、欲しい物ややりたいことが出来るならすれば良い。
もしお金が足りないのなら、森氏の様に「アルバイト」をすれば良い。
彼の場合、それが小説を書くという事だった。
しかも、才能が有って向いていたから、必要以上の収入になった。
それだけ。
だから、他の副業だって良いし、投資だって良い。
お金が必要な分だけ補えて、自分に向いている物なら何でも良い。
他で稼ぐ方法を考えて出来ることをする。
楽しい幸せな時間を増やすお金を得るために工夫する。

 

最終的なお金の使い方は、自分が幸せだと思える時間を増やすため。
ぼーっとしてると、「お金を沢山貯めること」が目標になってしまいがちだけど、自分が幸せな時間を過ごすために大金が不要な人なら、案外少なくて良いのかもしれない。

お金を貯めるのは難しいけど、使い方はもっと大切でもっともっと難しい。

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