2023年9月18日の幸せごと

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幸せごと
「ちょっと涼しくなってきたから、プチお出掛けしようか?」
山彦ちゃんが、お誘いしてくれたの。
このところ毎年のように言っている気がするけれど、今年の夏はスペシャル猛暑だった。
元来楽観的で体力も有る山彦ちゃんだけれど、流石に今年は「やばいっ」「ギリギリだよぉ」と連呼。
そりゃそう。
家の中に居ても暑いのに、炎天下で重いチェーンソーを振り回すなんざ正気の沙汰とは思えない。
私なら、5秒で即死よ。
そう言えば、蜂に刺された日も有った。
「蜂毒はアレルギー反応が危険だから、すぐに病院に行っておいで」と勧めたけれど、寝るころには平気な顔して痛いとも言わなかった。
眼の上を含めて3か所も刺されて痛くないはずないのに。
帰宅後、熱中症の症状と思われるような筋肉の痙攣や気分不良を訴えて、動けなくなった日も有った。
「すわっ、救急車か?」と身構えたけれど、翌日お休みをいただいて療養したら、あっさり復活した。
素晴らしい体力だと感心してしまうが、そうは言っても、あと2年程で還暦という微妙なお年頃。
衰えている自覚はほんのり有るっぽい。
人間って怪我をしても傷みが無ければ無茶してしまうように、実際は体力が落ちているのに、自覚が無いと若いころと同じように自分の体力に自信を持ってしまい無茶するので、ほんのりでも衰えを自覚してくれてると分かって、かえって安心している私なのよ。
でも、山彦ちゃんが言う「ギリギリだよ」が妙にリアルなのは、休みの日の過ごし方に表れててね。
クーラーの効いた部屋で寝て食べてゲームして、極力動かずに、ひたすらエンプティになったヒットポイントの回復にのみ注力してる姿をずっと晒し続けたの。
非難覚悟で言うわ。
ちょっと掃除するのに邪魔なくらいだったのよ。
ところが、そんな山彦ちゃんがプチと冠が付いているとはいえ「お出掛け」というワードを口にしたの。
「おー」
何だか考え深いわ。
やっぱり凄いわ。
少し涼しくなってきたとはいえ、日中はまだまだ猛暑よ。
なのに、回復してきているの。
凄い体力だわ。
心の中でスタンディングオベーションよ。
そんな山彦ちゃんからのお誘いよ。
嬉しいから断る理由なんてないわよね。
行先なんてどこでもオッケーよ。
とは言え、とは言えよ。
気になるじゃない?
「え~と、どこに行く?」
「ん~ん」
決まってないんかいっ。
心の中で突っ込んだわ。
「ん~ん」
まだ唸ってる。
「ん~ん」
「ん~ん」
こりゃ何にも案が無い時の奴ね。
特に行きたいところは無いけれど、何となくお出掛けしたい時の奴だわ。
そう判断しかけた時。
「ま…いち…」
何か言った!
「ん?」
「何て?」
「だから、まえ…いちば…」
「市場?」
「市場に行くの?」
「うんぉ」
うんぉって(笑)
何かわからんけど市場に行きたいらしい。
いいよいいよ。
どこでも付き合うよ。
「8時半くらいに家を出る」
そこだけハッキリ言って、自室に戻って行った。
ここまでが昨日の話。で、今日よ。
「8時半くらいに出る」そこは、きっぱり言うから準備したわよ。
「いざ行くわよ、‘まえ…ほにゃららいちばほにゃらら…‘へ!」
結局、目的地の詳細が分からないまま車に乗って1時間半。
10時少し前に降り立った地は姫路市白浜町のまえどれ市場だったの。
確かに市場だわ。
というか卸売市場だわ。
「この中にお魚が食べれる店が有るんだよ」
「今日はお魚を食べるんだ」
ほう。
成程。
やっとわかったわ。
卸売市場の中の食堂ね。
そこでお魚の料理を食べたいって話ね。
了解!
「市場の中なら新鮮だろうからきっと美味しいだろうね」にっこり。
ではでは、早速お店に行ってみようじゃないの~。
どどん、ど、どん。
入ったのは”まえどれ市場”という名前のお店。
あ、市場の名前じゃなくてお店の名前だったのね。
入り口を入ると、手前左手側にいけすが並んでいて色々なお魚が泳いでいる。
鮃、鱧、たこ、ウマヅラハゲ…知らない魚、知らない魚、鰺、サメ…。
さらっと観賞。
なんでも、ここでお魚を買って調理を頼むことも出来るんだって。
手前右手は売店になっていて、お土産物や名産品、ここで調理されたお魚の塩焼きや煮つけ、ちらし寿しなんかが並んでる。
さらっとパトロール。
道の駅っぽい。
で、正面が食堂になっていて、写真付きのメニューが頭上に並んでる。
煮魚定食、お刺身定食、生しらす丼、海鮮丼、麺類とのセットメニュー…どれもこれも美味しそう。
「さぁさぁ、入りましょ」
おやっ?
真っ暗じゃないの。
ん?
ちょっと~。
「11時開店って書いてない?」
「あっ、本当だね。ちょっと早すぎたね」
「そうだね」
「うん、そうだね」
「うんうん」
わはは~わはは~。
ちーん。
お魚売り場も売店コーナーも、もう1周してみたけれど、これからご飯を食べるのに買う訳にも行かず、5分で終了。
どうするぅぅぅ⁇
いきなり漁港で1時間のフリータイムとなった私達。
と、ここに来る途中で近くにのぼりが立っていたお店が、もう一軒有ったことを思い出したの。
だから、時間も有る事だし、ぶらぶらと散策がてら行ってみることにしたのね。
2軒目に訪れたのは「天晴水産 みのり家」さんだった。
こちらは、お店の外が牡蠣小屋になってて、バーベキューが出来る設備が整ってたの。
で、店内は1階が売店で、2階が食堂。
2回の食堂は、やっぱり11時開店だった。
そうか。
やっぱり、11時までお預けなのね。
お腹空いたぁ😿
だってね。
店内は、焼き魚や煮魚や天ぷらのとってもいい匂いが充満してるのよ。
魚好きの私にはたまらないの。
うー、早く食べたい。
でも、どっちのお店に入るにしても、まだ45分くらいは待ち時間が有るぅ。
「どうする?」
「そういえば近くに喫茶店があったよね。暑いし、あそこでコーヒーでも飲んで待ってようか?」
「お!いいね。そうしよう、そうしよう」
てなことで、次は近くの喫茶店に徒歩移動。

コーヒー飲むんちゃうんかいっ(笑)
ちゃっかりモーニングセットを頂いてしまいました。
海を見ながら、ゆったりと。
だって。
ドリンク代650円を払えば、付いてくるって言うんだもん…。
食べても食べなくても同じ値段なんだもん。
お腹空いてたのよ。
仕方ないわ。

で、満腹になった状態で11時を迎えてしまった私達。
食べれるのか?
一抹の不安を抱えながら、それでも今日のmissionを果たすべく、近いほうの天晴水産みのり家さんへ。

海鮮丼を注文したわ。
1380円也。
鯛、かんぱち、サーモン、生シラス、えび、梅肉鱧、まぐろのたたきが乗ってたの。
お味噌汁はあら汁ね。
お腹いっぱいだったのに。
あぁ、いっぱいだったのに。
ぺろっと食べれてしまったわ。
嬉しかったのは、ご飯がすし飯と白ご飯を選べたこと。
すし飯は塩分が多いから、白ご飯の方がお好みなのよ。
お刺身定食みたいで。
すっかり満足して、食後のお買い物はまえどれ市場さんですることにしたの。
あっちにもこっちにも良い顔するのよ。
基本よ。
晩ごはん用に、鯛のあら炊き、かんぱちの塩焼き、お魚の天ぷら、奈良漬けを購入。
全部で2050円也。
お魚のあらが好きな私には天国よ。
あまり食べるところなし、食べにくいから手が汚れるけどね。
塩焼きは、炭火で焼いて有って、チキンみたいだった。
鯛の方は、甘めの煮汁だった。
ご飯にもアルコールにもバッチリ。
こうして、食べて食べて食べただけのプチお出掛けが終了したのでした。
因みに喫茶店は24日で閉店だそうですので、名前を出しませんでした。
ロケーションがとっても良くて、居心地が良かったので残念だわ。
姫路市白浜町。
お魚が食べたくなったら行ってみてね。

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