今日の晩御飯
かき揚げと揚げ出し豆腐定食
・ご飯
・野菜のかき揚げ
・揚げ出し豆腐
・ブロッコリーのサラダ
・お味噌汁
注文していた車が来るらしい。
山彦さんの銀行口座から、331万円の引き出しが有った。
これは去年、まだ自営業がうまく行っていたときに注文した車だった。
仕事に使う為の車だった。
けれど、コロナの影響で納車が遅れ、遅れ、遅れ。
結局1年以上たった今になって、やってきた。
研磨機33000円どころの話ではない。
今乗っている車は、確かに仕事で使っていたので年数のわりに沢山走っている。
けれど、続けて乗って乗れない事は無い。
取引が無くなるなんて思ってなかったから、購入を決めたのに、今となっては空しい。
331万円と言う金額は、山彦さんの年収をはるかに超える。
取り合えず支払いをしたが、明らかに分不相応な車。
買う事は出来ても、維持は出来ないし、支払いをすると生活が成り立たない。
「手元に来たら売って欲しい」と、お願いした。
ところが、山彦さんは「自分への御褒美だ」と言う。
へぇ。
そうなんだ。
確かに山彦さんは、凄く頑張っている。
体を壊すんじゃないかと心配する位頑張っている。
ただ、それを言えば私も自慢じゃないが、よく頑張ったと思う。
結婚してから、自分の欲は、食べたいもの、着たい服、行きたい海外旅行、やりたい仕事、全て我慢して、生活を成り立たせるため節約して、都合がよい時間帯で働ける仕事に就いて、懸命に働いたつもりだった。
結婚したら当たり前なのかもしれないが、独身時代に、わりと贅沢をしてきた私には辛かった。
ケド、我慢しなければ生活できなかった。
言い換えれば、全てを我慢しても何とか生活を維持したかった。
結婚後20年近くフルタイムで働いたけれど、昨年退職した時、山彦さんからはねぎらいの言葉すら無かった。
当然お疲れ様会のような食事会や旅行なども無い。
まして、自分で自分への御褒美なんて考えもしなかった。
だって、自分が一番家計の事を分かっているから。
自分にご褒美をすれば、あとあと困るのは自分だから。
「家計の事は任せているから分からない」
山彦さんは、よくそう言う。
けれど、それはズルいと思う。
自営業時代の年収を考えたって分不相応な買い物をしておいて、「知らない」の言葉で済まそうとするのだから。
十分なお金をもらって任せる、なら出来る。
でも、元から足りなければ、足りない部分は自分が働いて補うしかない。
共働きなら払えるものが、今はもう払えない。
払えないから、キャンセルできないなら売ってほしい。
間違っているだろうか?
山彦さんの事は大切だ。
折角今まで頑張ってきたのだから、これからだって一緒に居たいと思う。
けれど、お金が無ければ生活できない。
私が病気で働けない以上、生活が出来なければ、崩壊するだけ。
お金は全てでは無いけれど、やっぱり無ければ生きていけないし、みじめだし切ない。
山彦さんは自分がやましい時は、優しい言葉を沢山くれる。
「旅行に連れて行ってあげるために小銭を貯めていた」なんて言う。
人間の本当の心の言葉は、口から出る言葉では無い。
人間の本当の心の言葉は、行動である。
口先で耳障りの良いことばかり言う営業マン程信じられない物は無いと、長いサラリーマン生活で知っている。
その言葉が本当かどうかは、言葉では無く行動を見る事だと知っている。
嘘つきは大嫌いだ。
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