モロヘイヤの女性

雑記

スーパーのサッカー台(会計後に袋詰めする台の事)で、ぼーっとエコバッグに買った品物を袋詰めしていたら、お隣に居た御年配の女性に声を掛けられた。
母と同じ80代くらいかなぁ。
白色の地に小さな花柄の半袖のポロシャツに、紺色のズボン。
帽子を被っていて、活動的な印象。
すっぴんの私と対照的に、きちんとメイクされている。

「それは何か?」と聞かれる。
モロヘイヤの事だった。
近年ではすっかりメジャーになり、私の大好きな夏野菜であるモロヘイヤ。
御存じないと言われる。
何と!
彼女の人生にモロヘイヤは出番が無かったらしい。
栄養たっぶりで、美容にも良くてクレオパトラも食べていたらしいですよと言うと、ふにゃと笑われた。
つられて、ふにゃと笑う。
「名前は聞いたことが有るけど、どうやって食べるのか?」と興味津々。
「ハサミで葉っぱをちょんちょんと摘んで、硬そうな茎だけ除いて茹でて、軽くたたいて粘りを出してお浸しにします。柔らかそうな茎はもったいないから一緒に茹でて食べちゃいます」と話す。
「簡単ね」ふにゃ。
「納豆や長芋を混ぜたり、スープにする方もいるらしいですよ」と追加の補足。
横目で、彼女の買い物かごをちらりと見ると、カニかまぼこが3パックと飲むヨーグルトが1本。
1人暮らしか、せいぜい2人暮らしだろうか?
カニかまぼこがお好きらしい。
「カニかまぼこと和えても、きっと美味しいですよ!」そう言うと、またしてもふにゃと笑って、「ありがとう」と颯爽と去って行かれた。

彼女の背中を見ながら、何となく思った。
ひょっとして、彼女はモロヘイヤの食べ方なんてご存じだったんじゃないのかな?って。

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