通信障害

11日(土)は、持病の定期受診の日だった。
私がいつも利用しているのは、60代位の温和な医師が一人で診察しているクリニックで、予約のシステムは無いが、普段は混んでいるとしても、せいぜい5人まで、時間にしたら30分から40分も待てば診てもらえることが多い。
家から車で10分。
山彦さんが送ってくれる。
以前住んでいた家の近くで、長年診てもらっていて、医師を信頼しているので変えにくい。
今は病状が安定しているので、医師に特別に相談することもほぼ無くて、簡単な診察と定期的な血液検査のみ。
それ故、診察はちゃちゃっと済んで、処方箋を貰えたら、それで良しと。
なのに、だ。
当日は、あふれんばかりの患者さん。
「えっ?凄い密になってる・・・」
だからといって、薬は必要だから「今日はやめておくか」という訳にもいかない。
受付を済ませて、大人しく待つことにした。
「あぁ、2時間位待つかもなぁ」と、うんざり。
順番なのは分かっている。
スタッフの方々が一生懸命頑張っておられるのも分かっている。
ただ、腰が痛いのよ(泣)

待っていると、さらに続々と患者さんがやってくる。
何事か?と思っていたら、「11時から予約の・・・」「・・・種券はお持ちですか?」という会話が聞こえてくる。
あぁ、そういうことか・・・と。
土曜日だから、仕事がお休みの方が来てるのね。
翌日が休みだと、体調を崩しても、少しなら自宅で療養できるもんね。

どうやら、目の前にいる多くの人は「熱が有ったり、咳が出たりといった体調が悪い患者さん」じゃないらしいと分かって、安心する私。
道理で。
「受付だけ済ませて外に出ていく人」が多いわけだ。
時間が決まっているんだもん。
そして、出来たら密になりたくないもんね。
事情が分かって、そういう目で見ていると、「病気を診てもらいたい患者さん」と「予約の人」が別の順番で呼ばれることに気付き、2時間コースか?と思われた私の待ち時間に一筋の光がさす。

案の定、受付から50分程で診察に呼ばれ、1時間ちょっとで会計まで終わった。
クリニックさんの支払いは現金のみだ。
いつもより時間がかかったけど、予想より早く終わった私の足取りは軽い。
山彦さんと合流し、山彦さんの就職お祝い会へ行くのだ。
選択肢は無い。
「焼肉」一択。
山彦さんが大好きだから。
そして、家ではしにくいし、イベント感があるし、楽しい時間を過ごせること請け合いだから。

山彦さんは「お酒が飲めない人」だ。
体質的に合わないらしい。
車の運転をするので、私としては飲めない方がむしろ安心。
残念なのは、お酒を飲みながら食事を楽しむ系のお店に行きにくいこと。
ワインが豊富なイタリア料理、地ビールが売りのドイツ料理、各地の焼酎が飲めると噂の居酒屋・・・。
私は、弱いくせに、そんなお店が好きなのだ。
ケド、夜に行って「飲めない人+弱い人の」組み合わせじゃ、ろくに飲み代が上がらなくってお店の人に悪いなぁなんて思ってしまう。
そんなことを考えながら食べるご飯は美味しさ、楽しさ半減なので、ウイルス前から外食自体が減った時期が有った。
そんな中でも、日常のお祝い事ってやってくる。
一般には、誕生日だとか、結婚記念日だとか、子供がいれば子供関係が多いのかな?・・・。
自然と私たちは、お昼にお祝い会をするようになっていった。
やってみると、これがなかなか私たちには合っていた。
お昼だと、ランチメニューが設定されていたりして、夜より手軽な値段で楽しめる。楽しくて、ついついおなか一杯食べてしまっても、晩ごはんで調整出来て体に負担が少ない。翌日もつらくない。楽しい気分が続く寝るまでが長い。何より、アルコールを飲まなくても夜ほどお店に罪悪感を持たなくて済む。

結局「いつもの焼肉屋さん」で、「就職おめでとう!&1か月よく頑張りました&これからも頑張ってね会」をつつがなく執り行った。
お支払いはカードで。
諭吉様1人分。
つまらないマナーとかウンチクとか要らない。
高級店じゃなくても、美味しいご飯と楽しい時間は、人間を本当に上機嫌にさせる。

上機嫌で帰路に就いた私が最後にしなければいけないこと。
そうそう、薬をもらうこと。
薬は、自宅の近くの調剤薬局で貰うようにしている。
いつものように薬をもらおうと薬局に行き、処方箋を出した。
そして、いつものように名前を呼ばれて会計となった。
そして、そして、いつものように電子決済で会計をしようとした。
・・しようとした。
・・・しようとしたのよ。
・・・・・アプリが開かなくなっていた。
私のスマホには3社のアプリが入っているが、画面が開かないのでどうしようもない。
あぅ。
まさかの事態。
あわあわあわ。
動揺。
だって、現金持ってなかったんだもん(泣)
現金が必要なのはクリニックだけ。
だから、必要最低限で良い。
外食はカードが使えるし、薬局は電子決済が使える。
コンビニに寄っても、スーパーに寄っても、ホームセンターに寄っても、カードかスマホが有れば大丈夫って信じてたもん。
あわあわあわ。

あわわ、となってる私に薬局の事務の方が「どうされました?」と優しく聞いてくれる。
「いや、あの、電子決済がね、アプリがね開かなくてね・・・」
「お支払いがね・・・」
「ちょっと待ってね・・・。」

・・・。
・・・。
「あの~、クレジットカードをお持ちなら使えますよ」
あら?そうなの?
あっ、本当だ。カードが使えるって書いてある・・・(恥)
「良かった、じゃカードでお願いします」

あー、びっくりしたよ。
どうやら、通信障害が起きてたんだって。
知らないじゃん。
おばちゃん、てっきり自分の操作ミスとか自分のスマホが悪いんだって思ったじゃん。
だから、必要以上に動揺したじゃんか、ばか~(怒)
良かったよ、カードが使えて。

しかし、便利な世の中になったと喜んで、現金をろくに持たずに出かけると、こんな目に合うことだってあるんだね。
感染防止のために、できるだけ現金を持ちたくないと思ったけど、良い勉強になったよ。

先日、paypayが加盟店から手数料を徴収するようになると、発表が有った。
今後、他の企業も追随するかもしれない。
てことは、今まで電子決済が使えていたお店でも、使えなくなるかもしれないってことだもんね。

気を付けます。

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