うー様とお散歩

毎日、うー様と散歩に出掛ける。
近頃の猫様は、お散歩するのだ。
犬様の様にハーネスを付けて、紐を付けて・・・。
雨の日はレインコートだって着る。
車の下にもぐってしまったり、少し離れてしまっても、名前を呼べば帰ってくる。
ご近所のノルウェージャンフォレストキャットのあずきちゃんは、少なくともそうなのだ。

がっ、我が家のうー様はそうはいかない。
まず、ハーネスを付けさせてくれない。
茶色の毛に似合うように、赤の地に白色の唐草模様が入った猫用のハーネスと紐。
山彦さんが、私とうー様の為に買ってくれたのだ。
とっても似合う。
親馬鹿だけれど、にんまりする位可愛い。
ケド、「猫は液体」と言われる程、関節が柔らかく、ハーネスを付けたとしても少し緩いと、スルリと脱ぎ捨てる。
子猫の時は、何とかハーネスを付けて一緒にお散歩に行けるように、練習をした。
あずきちゃんの様に、一緒にお散歩したくて。
病院に行くときや、地震などの災害に有った時のことを想定し、ハーネスやお外に慣れておく必要が有ると思って。
そして、そのたびにハーネスを脱ぎ捨てて脱走し、私と山彦さんは脱走した猫を回収するのは大変だと思い知った。
普段、完全な家猫のうー様は、外の少しの音にも敏感で、怖がり。
ベランダから鳥さんに喧嘩売って、鳥さんにも相手にしてもらえない奴なのだ。
宅急便のお兄さんが来ただけで、押し入れの奥深く隠れてしばらく出てこれないくらい「あかんたれ」なのだ。
そんな子を外に連れ出そうとするのは、人間のエゴというもの。
結局あきらめた。

なのに、だ。
怖がりな癖に、だ。
ハーネスを付けるのは嫌なくせに、だ。
「お外に行く!」
なぜか、キッパリと主張はする。
「茶色いふわふわのてて」で、私のふくらはぎをちょいちょい。
そして、お座りして、じーっと見つめて「にゃー」
挙句の果てに、後ろを振り返りつつ、にゃ、にゃと泣きながら、私を玄関まで「こっちこっち」と誘導。
玄関ドア前で立ち上がり、開けてくれとおっしゃる。
お外は怖い、のでは無いのか?
むー(悩)
しかし、ハーネスは頑として拒否のままだ。
むー(悩)

悩んだ私が考えたのが、抱っこして散歩。
つまり、散歩するのは私。
うー様は、抱っこされているだけと言うシュールな状況。
蝉が木にとまっていたら「たかいたかい」をする。
走りたそうにしたら、小脇に抱えて走る。
草をハムハムしたそうにしたら、しゃがんで膝の上でハムハムさせる。
そしてその都度、「蝉さんがいるね♡」とか「草ハムハムする?」とか話しかける。
なんとこれを最近は朝昼晩と1日3回やるのである。

「怖くなくて楽しい」を知ったうー様は、もっと遠くへ、もっと長い時間を、と要求をエスカレートさせている。
私の目下の不安は、腕が腱鞘炎になりそうなことと、御近所さんの噂にならないだろうかということである。

 

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